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副会長の挨拶

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シルクロード、絹の道 遠い憧れの地を守りたい

日本シルクロード科学倶楽部 副会長 中曽千鶴子


日本シルクロード科学倶楽部 副会長 中曽千鶴子

「シルクロード」・・ローマ、地中海世からウイグルやチベットを超え、 日本の奈良 飛鳥京や平城京に至る道

私は、子供の頃からこの「シルクロード」の 東西貿易・文化交流・歴史にとても興味を持っていました。

幼い頃、誕生日に買ってもらった「世界の不思議」という本を大切にしていました。 何度も何度もページをめくり、読んだものでした。 そこには、シルクロードの事や「動く湖 ロプノル湖」 そして3800年前の「楼蘭の美少女ミイラ」「チベットの鳥葬」など、異国情緒あふれる美しい景色の写真や不思議でわくわくするような物語がいっぱいでした。 この本を眺めながら、幼かった私の心は まだ知らぬ世界への憧れとときめきでいっぱいでした。

しかし、昨年、東トルキスタン(ウイグル)やチベット・南モンゴルでの人権問題、中国共産党の侵略、自然破壊を知り、紀元前より人々の間で伝えられてきた伝統文化・宗教までが破壊されつつあることを知りました。

美しい自然、愛する自分の故郷、伝統文化や宗教の破壊は人間の心も子どもたちの未来をも破壊すること。 わたしの心は悲しみでいっぱいになりました。 最近では、精神を重んじる文明から物質を重んじる文明への移行、科学の発展が、環境の破壊や伝統文化の破壊の原因のように言われ、科学を否定しまた精神への回帰へとスピリチュアルや祈りを求める人々も増えているような世の中ですが、科学の力が平和のため、地球のため、人々の未来を守るための研究に使われるのであるなら、こんなに素晴らしいことはありません。

このたび その科学の力によって、日本で初めて、その環境破壊・健康被害の真実が明らかにされることとなったのです。 札幌医科大学高田純教授の長年の研究が、東京新聞掲載され、 著書がウイグル語や英語に翻訳され、広島・東京でのシンポジウムが開催されたのです。 

148万人以上が死傷したと考えられる楼蘭周辺でのメガトン級大型核実験、広範囲に持続する健康被害と残留する核汚染の調査研究。 これこそが 正義の科学者が「科学の力」を駆使して 人道、平和、人々の救済のため、研究し、役立てていこうという 素晴らしいプロジェクトであると思い、心から感動しました。

「科学によって、美しい自然と 人々を守る」

ほんとうの正義の科学がここには存在するのです。わたしはこのプロジェクトを心から応援します。

私自身は科学の知識はありませんが、日本シルクロード科学倶楽部を発展させるために

芸術・文化・宗教・教育の面や広報などにおいて、微力ながら、サポートできればと願っています。

ご賛同いただいた皆様とともに、力をあわせて 美しいシルクロードを守り、シルクロードの子供たちを守っていくことができれば幸いです。

(鶴姫 こと Jeanne d'Arc なかそ ちずこ 2009年3月)