タイトル画像

新着情報

線量とリスク  6段階区分Radiation Protection Information Center

線量6段階区分 リスクが分かりやすい

線量6段階区分

人体が受ける電離放射線の吸収エネルギーを表す、シーベルト単位での線量は、一般になじみがなく、リスクの対応が分かりにくい。緊急時のトリアージ(多数の負傷者が出る災害や事故、戦争などに際して救急隊員や医師が選別し、優先順位をつける行為)に役立つものとして、2002年に私は放射線防護学の100年以上の研究成果にもとづき、放射線の危険度(リスク)を判断するための「線量六段階区分」を発表した。(高田純著 「世界の放射線被曝地調査」講談社 2002、「お母さんのための放射線防護知識」医療科学社 2007)

この6段階は最も危険なAから全く問題のないFまでに分かれている。AからCが危険な範囲、DからFが安全な範囲である。CとDは10倍の差があり、その間は、放射線の取り扱いを職業とする人たちの年間線量限度の範囲にある(レベルD+)。

放射線急性障害(レベルB以上)で、鼻血症状はない。東海村臨界事故でも、鼻血なし(二人A,一人B)。ビキニ被災でも、鼻血の報告はない。症状は、嘔吐、下痢、めまい、皮膚熱傷、脱毛、血球数変化、である。 

レベルCは無症状。ただし、妊婦の場合には、受精から15週までに、瞬時にレベルCを受けた場合に、流産、奇形、精神遅滞のリスクがあるので、要注意。福島では、このリスクはなし。

D以下、全く変化なし。宇宙飛行士に鼻血なし。世界の核ハザード地域で調査している高田純に、鼻血なし。 

前双葉町長の鼻血は、別もの。慢性症状なら、耳鼻咽喉科か、人間ドックでの検査で、おススメ。

                 高田 純 札幌医科大学教授

Get Adobe Reader

※ PDFファイルをご覧頂くにはAdobe Reader日本語版が必要です。お持ちでない方は上のボタンをクリックし、手順に従いダウンロード(無償)して下さい。