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週刊新潮 原発事故から3年! 福島「帰還困難区域」の牛は孫に食べさせても大丈夫!Radiation Protection Information Center

週刊新潮 3月20日号

 震災のあった翌4月9日浪江町末の森で、偶然出合ったのが、牧畜家で元浪江町議会議長の山本幸男さんでした。山本さんは牛たちを野に放った当人で、ちょうど世話のために一時帰宅していたのです。衰弱した「山本牧場」の牛を懸命に介抱し、私もまたバケツに水を汲んで牛に与えるなど作業を手伝いましたが、その最中、山本さんがふと言いました。
〈政府は〝放射能を被った牛はもう駄目だ〟と言うが、実際にはどうなのでしょうか。是非とも専門家に調査して欲しいのです〉
 これがきっかけで、私は牛の調査を開始しました。

牛の被曝を調査する際、体内に蓄積されたセシウムを検出する必要があり、これにはガンマ線スペクトロメータを用いました。私が開発し、これまで世界中の被曝地調査でも使ってきた「ポータブルラボ」という手法で、牛の後腿にあてて1分間、そこから検出される数値を読み取るのです。

福島第一原発の周辺20㌔圏内は、安倍政権が発足して1年3ヶ月が経った今も、復興の兆しが見えていません。これは核災害科学の専門家からすれば異常事態です。米国による原爆で壊滅した広島と長崎が、その年から復興に向かった歴史を思い出してほしい。福島は、堂々再建に向かって進むべきなのです。

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