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高田純の世界の放射線被曝地調査Radiation Protection Information Center

ロシア科学者との現地調査  村人たちから、質問を受けた。

 チェルノブイリ原子炉暴走事故で受けた周辺住民の線量は、福島県民の100倍から1000倍でした。 世界各地で実際にあった核放射線災害の実相を知ることは、とても大事です。

 バザールで、魚の燻製、野菜、西瓜、チーズ、豚肉などの食料品を調達した後、11時45分に出発。ザボリエ村の6キロメータ手前、眺めのすばらしいマカリチの 丘の上で昼食休憩。毎時0.36マイクロシーベルト。この場所で、前年のゾーンでの調査で校正した検出器を用い、セシウムの地表面汚染密度のその場測定を試みた。
 セシウム137が放射するガンマ線を直径2.5センチメータ長さ5センチメータのヨウ化ナトリウムの結晶で検出する。その1秒間あたりの計数と汚染密度との関係を既に求めているので、その計数を測定することから、未知の土地の汚染密度を知ることが可能である。液晶画面を有するスペクトロメータと称するノートサイズの装置にガンマ線のデータを記録し、それを信号ケーブルでつないだノートパソコンへ読み込む。このパソコンで汚染密度が計算できるようにしてある。測定に3分、計算に2分で、結果が出せる。
 その場でのセシウム137放射能の測定結果は平方メータあたり 316キロベクレルだった。この迅速な評価にロシア科学者達の関心が集まった。今回が、オブニンスクの科学者たちとの最初の合同調査である。

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