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熊本地震2016と原子力施設の耐震性能Radiation Protection Information Center

原子力規制委員会の発表した周辺原子力発電所の受けた地震加速度 平成28年第三回臨時会議資料より

熊本地震2016年4月14日21時26分、マグニチュード6.5、最大震度7, 16日1時25分マグニチュード7.3、最大震度7

稼働中の川内原子力発電所で検知した、建屋下部の地震加速度の最大値は9ガルで、施設が想定する最大地震加速度=基準振動の30分の1以下と100%安全範囲内の振動だった。しかも、自動停止の基準の10分の1であり、原子炉反応は自動停止しなかった。川内原発は、最大620ガルの水平加速度の地震にもビクともしない構造になっている。

基準振動とは、原子力発電所の耐震設計において科学的見地から、施設周辺において発生する可能性がある最大の地震の揺れの強さのこと。この最大地震動に耐久性能を持つように、原子力施設は建造されている。

ガルとは、加速度の単位で、1ガル=1cm/s2。 地球表面の重力加速度は、およそ980ガル。

2011年(平成23年)3月11日 東日本大震災マグニチュード9.0の場合
原子力施設  震度  最大加速度(ガル)  備考
女川     6弱.....607(2号機)......原子炉自動停止、冷却に成功
福島第一   6.......448~550............原子炉自動停止後、津波で電源ポンプ喪失により冷却に失敗
福島第二   6.......305.....................原子炉自動停止、冷却に成功



       高田純 2016年4月20日

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